人間の心臓は常に動いていて全身に血液を送り出す役目をしています。
心臓から送り出される血液が通るのが動脈、心臓へ戻る血液が通るのが静脈です。
動脈の中の血液は酸素がたくさん含まれ鮮やかな赤色です。
体の隅々まで送られて酸素を失った血液は、静脈を通り赤黒くなって心臓に戻ってきます。
心臓の高さより上に送られた血液は、重力の力でかんたんに心臓まで戻すことができます。
ところが心臓より下、特に足まで送られた血液は、なんらかの方法で重力に逆らって心臓まで持ち上げなければなりません。
足は第2の心臓と呼ばれています。
足には太ももの筋肉(大腿四頭筋)とふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)という運動に欠かせない筋肉があります。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)は歩く、走る、足を上げる、しゃがむなどのあらゆる動作の時に働らきます。
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)は走る、飛び跳ねる動作で主に働きます。
足を動かすにつれ、太もも、ふくらはぎの筋肉が緊張したり、緩るんだりします。 それと同時に筋肉が静脈を圧迫して、血管内の血液をポンプのように送りだします。
これをくり返すことにより、血液を容易に心臓に戻すことができます。
この動作がまるで「乳しぼりの動作」に似ていることから「ミルキングアクション」と呼ばれています。
自動車や乗り物に長時間乗りっぱなしでいると、足がむくんできます。
これは狭い空間で足を動かすことができず、血液が滞るのが原因です。
車を降りて少し歩くだけで、血流も回復します。
そして足を動かせば動かすほど、「ミルキングアクション」がおこなわれて、心臓の働きを助けます。
ウォーキングをすると、「ミルキングアクション」により、血液の流れが改善されます。
その結果、基礎代謝が上がり内蔵脂肪の燃焼を助け、メタボの解消にもつながって行きます。
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